海外からのレポート

フィリピンでの経験 2016年8月     大学2年生 A.I

 私は、JSTの海外ボランティアプログラムで8/2330でフィリピンに行ってきました。主な活動は、バセコというスラム街の子供たちに100食の給食を提供すること、現地の大学生と英語で交流することの2つでした。

 

フィリピンのスラム街というとどんなイメージをされるでしょうか。私は行く前、不衛生で汚くて暗くて少し怖いようなそんな所を想像していました。しかし、本当は全然違いました。そこの子供たちは、明るくて元気一杯でとってもフレンドリーで、着いて一瞬で仲良しになれました。しかし、きらっきらの笑顔の裏では沢山の事情や苦労を抱えていました。毎日同じ服を着ている子、13食も食べられない子、私たちが提供する少しのお弁当を家族のために持ち帰る子、病気で親を亡くしている子、、、日本では考えられないような苦しい生活であるのに、それを感じさせない真っ直ぐないい子たちばかりで、逆に私たちの方が沢山のパワーをもらいました。それに比べ自分の生活はどうでしょうか。衣食住に不便することはなく、学びたいことを学び、やりたいことをやれる環境で全力で生きているだろうか。今の生活がどれだけ恵まれているものか、今回の活動でどれだけのことができたのか、これからどんなことができるのか、考えさせられることばかりでした。

 

大学生との交流では、自分の英語力の足りなさを感じると同時に、英語が出来なくても気持ちは伝わるし友達になれることも知りました。確かに相手の言っていることがなかなかわからない、自分が言いたいことがうまく伝えられないもどかしさはありました。しかし、交流の機会は4日しかなかったフィリピンの大学生とは日本に帰ってきてからも連絡を取り合うほど大好きな友達になりました。海外で働いたり生活したりするには、英語ができたに越したことはありません。しかし、言葉が通じるかが不安で海外に踏み出せずにいる人がいるならそれは違います。大事なことは、伝えたい、わかりたい、仲良くなりたいという気持ちでした。

 

 

今回初めて海外に行き、毎日初めて知ることばかりで、沢山の刺激を受けました。人から聞いたり本を読んだりして知ることと、実際に行って見て感じることとはかなり違いがあると思います。行く前は「英語出来なくても大丈夫だよ」と言われても信じられなくてとっても不安でした。スラム街などの貧困の問題もある程度分かっていたつもりだったけど、実際に見て感じたショックや衝撃の大きさは比べものになりません。そしてこれからもっと色々な世界を見て、貧困などで苦しんでいる人たちのために自分が何ができるのか、考えていきたいと思うようになりました。

 

この8日間は、体力的にも精神的にもキツイ時もあったし、辛い現実も見て、楽しいことばかりではありませんでした。しかし、今まで経験したことないくらい濃い毎日で、私の人生においてかけがえのない経験となりました。

 

最後に、もし日本を出たことがない人がいるなら、全力で海外に行くことをお勧めしたいと思います!

2016年3月13日 ブロツワフ(Wroclaw)

 ドイツのお隣の国、ポーランドはあの有名なショパンの生まれた国。首都ワルシャワ近くの

ウッジ(Lodz)からバスで3時間かけてブロツワフへ。

とてもメルヘンで可愛らしい街並みはまるでおとぎの国にいるような気分。